和紙(樹脂)畳表について


近年、メーカーの大々的なPR戦略もあって需要が増えている和紙畳表ですが
畳替えをお考えで、メーカーのホームページ等をご覧になり
和紙畳表を選択肢にしているお客様が参考にしていただけるよう
客様と相対し、施工する畳店として
実際に施工されたお客様の感想も参考に長所、短所をご紹介します


和紙畳表が普及してきた理由はメーカーのホームページにも紹介されているように
丈夫さ、ほとんど変色しない、清潔感、豊富なカラーバリエーションのほか
和紙に対するイメージの良さも大いに関係しているように思います

イ草形状に加工した和紙を着色し織機で織り上げたのが和紙畳表です
丈夫さを確保するため表面は樹脂加工されています
結果的に撥水性や防カビ・防虫性などが担保されます
イ草が持つ負のイメージを解消する工業製品といえるでしょう
但し、長い歴史を持つイ草と比べ必ずしもメリットだけを持つわけではありません
それぞれの特徴をよく理解したうえでお客様にとってどちらが良いのか判断しましょう

畳表の選択肢には原料ベースでイ草、和紙のほかに樹脂もあります
樹脂畳表は分かりやすく言えばビニール製ということになりますが
メーカーの研究開発の結果、昔のビニール畳表とは随分違います
表面を樹脂加工している和紙畳表と原材料が樹脂である樹脂畳表は
その特徴にそれほど多くの差はないものと考えます
因みにイ草畳表は第一次産品(農業生産品)、
和紙及び樹脂畳表は第二次産品(工業生産品)に分類されます


畳表の原材料別特徴

            イ草        和紙・樹脂
 価格   品質による選択幅が広い  イ草畳表の高級品並 
 経年変色    光(主に紫外線)が当たることで
徐々に焼け色に変化する
 光にあたってもほとんど変色しない
 表替えサイクル
(注1)
   品質によって大きく異なるが
一般的に裏返しを挟んで概ね7〜8年
 裏返しをしても変わり映えしないため
裏返しはせず10年ほど
 匂い   ほとんどの場合好まれる畳独特の香り
稀に匂いを嫌う人もいる
 ほとんど無臭
わずかにビニールのような匂いがする
 撥水性
(注2)
   液体をこぼすとほどなく浸み込む  液体をこぼすと球状にはじく
 抗菌性
(注2)
   イ草自体に抗菌性がある(注4)  表面に付着しても繁殖しにくいと考えられる
 防汚性
(注2)
   汚れはすぐに拭き取らないと
付着浸透することがある
 付着浸透しにくい
 防カビ性    高温多湿下でカビを生じる  カビは発生しにくい
 防虫性    高温多湿下や掃除の不行き届きで
虫が付くことがある
 虫が付きにくい
 吸湿発散性    蜂の巣断面構造のため高い  樹脂表面のため低い
 クッション性    断面構造により適度なクッション性を持つ  和紙畳表は比較的固い
樹脂畳表は適度なクッション性を持つ
 畳床との相性    基本的にすべての種類の畳床に使用可能
高級品は劣化した畳床に使用不可の場合有
 建材畳床への使用を推奨
ワラ畳床へ使用すると表面に浪打が出る
事例があるため基本的に使用不可
 品質のばらつき
   天然素材であるため栽培年や産地による
ある程度のばらつきは避けられない(注3)
 工業製品のため品質そのものにばらつきは
ほとんどないが、ロッドごとに多少色目が違う
こともある
 デザイン性    イ草自体を着色することはほとんどないので
畳表の色によるデザイン性は求められないが
畳縁により様々な雰囲気を演出したり縁無半畳を
市松敷にすることでデザイン性を高めたりできる
一部に柄織の畳表もある
 人工的に着色するので様々な色がラインアップ
されておりデザイン性は高い
洋風な空間に違和感のない畳敷きスペースを
作ったり、色の組み合わせによる様々な雰囲気
を作り出すことが可能
 風合い    香り、色の変化、表面のふっくら感など、
天然素材ゆえの風合いは昔ながらのイ草ならでは
 畳ならではの風合いは感じにくい
 その他の機能性    空気浄化作用や香りによるリラックス作用などが
研究成果として発表されている(注4)
 表面が樹脂(加工)のため外的要因には強いが
イ草のような健康機能は期待できない

(注1)使用状況や環境により大きく異なります 大体の目安とお考えください
(注2)畳表は織物であるため和紙や樹脂でも表面の僅かな隙間から床面へ浸透することがあります
(注3)仕入れ段階で選別し、より良いものをお届けできるよう努めています
(注4)研究者の紹介サイト





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